🏷【おぶう日記】奮闘記⑧

 

酸素ハウス生活

激動の1週間が経ち

その後の5日間のこと。

 

もう、寝たきりだと思っていたおぶうは

少しずつ動けるようになってきていたので

ゲージを大きいサイズへ変更した。

 

寛いでくれて、何より…☺️

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それから

毎日、電話をかけてくれた

かかりつけ医の先生が往診に来て

おぶうの体調を診てくれた。

 

ごはんを食べるようになり

うんちが溜まってきてるらしい。

 

尿毒症にはならないようにと

整腸剤だけ、打ってもらった。

 

次の日の朝にはもう

コロコロうんちを出したおぶう。

 

出るまでは、何回も

モニョモニョ落ち着きなく

動き回って、踏ん張ってた。

 

おむつしてるのに

ゲージの隅でしっかりと

うんちの体勢をとっており

可愛いなぁ…と思ってしまった。

 

朝昼夕方夜と

ごはんをあげて

おむつを替えて

お顔と身体を拭いてブラッシング。

 

それから湯たんぽを温め直して

そばに置いてあげると

おぶうはスピスピ寝ちゃう。

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赤ちゃんだ…。

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たまに心配になるような

乱れた呼吸になることがあっても

しばらくすると、おねんねする。


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本当に可愛くて可愛くて

仕事中もいっぱい見ちゃうし

話かけちゃう。

 

尻尾でパタパタとお返事をしてくれたり

瞬きしてくれるのが本当に愛おしかった。

 

最期の日が近づくにつれて

ごはんを食べる量は減っていったけれど

それでも1パックは食べた。

指であげるとお口の周りを

いっぱい汚しながらも

ペロペロ一生懸命に食べる。

ジャリジャリしっとり

ぺっとりしたおぶうの舌に

毎回、可愛いなぁ…って思ってた。

 

お水もゆっくりと動いて休んで

動いてペロペロして休んでを

繰り返して、飲んでいた。

もちろん、胸毛はびっちょびちょ。

体力がなく

飲むことを諦めることもあったし

倒れそうになる時は

すかさず支えにいった。

 

おむつを履いていても

おしっこするときは

わざわざクッションにのって踏ん張ってた。

そしてそのまま、クッションで寝始める。

 

とにかくおぶうはどの瞬間も

生きることに一生懸命だった。

 

そんなおぶうのひとつひとつの動作に

凄いね!可愛いね!えらいぞ〜!

なんてこった!って毎回ほめてた。

 

おぶうの構ってちゃん精神にも

白車がかかっていて

おぶうのこと以外をしていると

鳴くこともあった。

ゲージの隣のお布団に寝転がると

わざわざ寄ってくる。

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改めて、あなたって

甘えん坊さんなのね…と思った。

 

朝と夕方の涼しい時間帯は窓を開放した。

 

エアコンばっかりじゃ退屈よねって

外の空気を入れながら

おぶうといっしょに

景色をぼーっと眺める

時間が好きだった。

 

虫の音、風の音、季節の音

どこかへ向かう車や人の音

いつも違う空の色と雲

 

まえだにはとっても

尊くて大切な時間だったの


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あなたはいつも

そのうち、寝てしまうんだけど。

 

点滴をストップした日から

奇跡みたいな

のほほんとした毎日を

過ごして5日目の朝。

 

とても呼吸が乱れはじめたおぶう。

 

酸素ハウスの中にも関わらず

鼻呼吸になり、ゲージの底へ

へばりつく状態になった。

 

かかりつけ医に連絡をした。

 

余命は今日1日だった。

 

それから

ふた通りの選択肢を貰った。

 

1つめは病院へ連れて行き

検査をして、それ相応の処置をしてもらうこと。

 

2つめは往診して、まだ身体の中に

残っているであろう呼吸の邪魔をする

お水を排出するために

先日、打った利尿剤をもう1度打つこと。

 

選択肢にはなかったけれど

あとはもう何もせず

苦しむおぶうを見守ること。

 

この時は何も迷わず

2つめの選択肢を選んで

往診してもらった。

 

出来ることは

何でもしてあげたかった

 

せめて、最期くらいは苦しまず

呼吸だけでも楽になって欲しかった。

 

そして、利尿剤と

吐き気止めだけを打ってもらった。

 

利尿剤が効きは始めたお昼頃には

おしっこをちょこちょこする様になり

次第に呼吸も落ち着いたおぶう。

 

良かった…。

でも、もう長くはない。

 

ごはんには全く見向きもしない。

お水だって飲むのが凄く苦しそうだった。

表情もね、引き攣っていた。

 

もう、点滴は打てないだろうと

ストップした日の顔つきと同じだった。

 

だけど、甘えん坊は健在だった。

今思うと、おぶうなりの

優しさだったのかもしれない。

 

撫でてあげるとね、

こうやってお腹を見せて

コロコロしてくれたんだよ。

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そして、夜中に

また呼吸が乱れはじめたおぶう。

 

暫くして、

落ち着きを取り戻し、安心したけれど

日を跨いで、2022年9月9日の明方に

おぶうは腕の中ですぅっと眠った。

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